2014年11月9日日曜日

純正RAWでいくか、DNGか、それが問題だ

Nikon D750を買ったのは良かったのですが、現像に使っているAdobe Lightroomの対応が遅いため、DNGに変換して現像することに決めました。

ところで、これまでDNG形式は使ったことがなく、NEF(Nikon純正のRAWデータ)とDNGで何が違い、どんな利点/欠点があるのかも分からなかったため調べてみました。



DNGって何?

そもそも、DNGとはなんぞや?という話ですが、Adobeが提唱するRawデータの汎用フォーマットになります。

Wikipediaを見ると、
Digital Negative(デジタル ネガティブ、DNG)は米アドビシステムズによって開発された画像ファイル形式。TIFF/EPをベースにしている。 拡張子は.dng。2004年9月に発表された。 メーカー間で非統一のRAW画像をDNG形式に変換することで互換性などの問題が解決するというが、実際にはほとんどのカメラメーカーが依然として独自形式を採用している。
とのこと。つまり、「色々なメーカーが独自規格を使っていると対応が面倒だから、みんなで共通規格を使おうね」って事です。

もっとも、提唱されてから10年もたつのに相変わらず独自規格を使うカメラメーカーが多いため、今後も現状の傾向は変わらなさそうです・・・。

さて、純正RawとDNGの違いについてはこちらや、こちらを参考に、超大雑把に内容をまとめてみました。


純正Raw DNG
長期保存性 低い 高い
破損リスク 高い 低い
メタデータ 別ファイル 埋め込み
ファイルサイズ 小〜大(設定次第)

  

長期保存性

デジタルデータなのに、長期も何もあるもんか、と思われるかもしれませんが、ここで言う長期保存性とは、将来も保存していたRAWデータを開けるかと言う意味です。

10年後、20年後にふと純正のRAWデータを開こうとした時に、今使用しているデータが開ける保証はありません。 (コダックの昔のRAW (Photo CD形式)はメーカーサポート打ち切りとなった前例がある様です。)

一方、DNGはオープン形式のため、将来的にも何らかのソフトで開くことが出来る可能性が高そうです。 ただ、個人的にはNikonやCanon等の有名メーカーのRAWがサポート打ち切りになる可能性は低いんじゃないかと思いますので、この部分の恩恵は小さいんじゃないかと考えています。

 

破損リスク

写真をカメラからPCに読み込むときやPCの買い換えでデータを移動させるときに、写真データが破損してしまう危険性があります。

純正RAWは特に対策はされていませんが、DNGではハッシュ値がファイルに書き込まれ、もしデータが破損した場合にはLoghtroomから警告が表示される様です。

読み込み時に破損を発見出来れば、すぐに再読み込みを行う事でデータ救出出来るかもしれませんので、この機能は自分としては非常に重要だと思います。以前、小さい頃の思い出の写真の大半が破損していて、ほとんど救出出来なかったこともありましたので・・・。


 

メタデータ

Lightroomの場合ですが、純正RAWデータを使用する場合、画像データの他にXMPデータというメタデータファイルが別々に作成されます。
 一方、DNGの場合は画像データとメタデータが1ファイルの中に統合されて保存されます。

これについてはどちらの形式も一長一短です。 純正RAWの場合、完全な撮影時のRAWデータを残せる一方、メタデータ(XMPデータ)はLightroomのカタログ内に保管されますので、カタログファイルが破損した時、現像時に設定したメタデータの復旧が困難になるリスクがあります。

DNGの場合は画像もメタデータも1ファイルで管理出来る利点がありますが、反面、カメラメーカー純正の現像ソフトが使えなくなる問題があります。


純正Raw DNG
メタデータ 別管理(XMP) DNG埋込
メリット 純正現像ソフトが使える 画像もメタデータも1ファイルの管理でOK
デメリット メタデータが消失した時にリカバリ出来ない 純正現像ソフトが使えない


自分の場合は、現像にはLightroomしか使用しない上、クラッシュによってメタデータが吹っ飛ぶことが怖いので、DNG形式の方が向いているんじゃないかと思います。

※後述しますが、DNGにはファイルサイズが大きくなることを気にしなければ、純正のRAWをファイル内に埋め込む機能もあります。どうしても元ファイルを残したい時はこれを使うのも1つの手です。



ファイルサイズ

ファイルサイズはDNGの設定次第で、純正RAWより小さくなる場合も大きくなる場合もあり得ます。 実際にDNG変換をやって、ファイルサイズを比較してみました。

まず、埋め込まれるJPGプレビューのサイズと、高速読み込みデータの埋め込み設定を弄って、ファイルサイズを比較してみました。

尚、「高速読み込みデータの埋め込み」とは、ファイルサイズが増加する代わりに、画像の読み込み時間を短縮するオプションの様です。

カメラ内に残っていたRAWの中で最小サイズだった写真の場合、次の様になります。

設定ミスで真っ暗になってしまいましたが、猫さんです


検証① #1 #2 #3 #4 #5
ファイル種類 NEF DNG DNG DNG DNG
JPGプレビュー - 標準サイズ 標準サイズ フルサイズ フルサイズ
高速読込 - 無効 有効 無効 有効
ファイルサイズ 24.9MB 14.5MB 15.0MB 14.8MB 15.4MB


元々の色情報が少なかったためか、ファイルサイズはどの設定でも元の60%程度まで、ぐっと小さくなっています。

一方、色情報が多そうな紅葉写真を変換してみた結果がこちらです。

カメラ内のデータで最大のものを使っただけなので、センスについては勘弁下さい・・・

検証② #1 #2 #3 #4 #5
ファイル種類 NEF DNG DNG DNG DNG
JPGプレビュー - 標準サイズ 標準サイズ フルサイズ フルサイズ
高速読込 - 無効 有効 無効 有効
ファイルサイズ 33.9MB 30.1MB 31.0MB 34.0MB 34.9MB


プレビューサイズを標準にした場合は、元画像の90%程度のサイズまでファイルが小さくなりましたが、フルサイズにした場合は、逆に元より大きくなってしまいました。

検証の結果、JPGプレビューを標準にし、高速読みこみデータを埋め込んだ設定が一番バランスが良いのではないかと思います。

参考として、非可逆圧縮を使用した場合のファイルサイズも比較してみました。 使用した画像は上述の検証②のデータです。


検証③ #1 #2 #3
ファイル種類 NEF DNG DNG
JPGプレビュー - 標準サイズ 標準サイズ
高速読込 - 有効 有効
非可逆圧縮 - 無効 有効
ファイルサイズ 33.9MB 31.0MB 10.3MB

非可逆圧縮を有効にした場合、サイズは元データの30%まで大幅に縮小されました。とはいえ、非可逆圧縮では当然画像劣化が起こり、精神衛生上よろしくないので自分は使用しないと思います・・・。

DNGには元のRAW画像を保存するために、内部に純正RAWを埋め込む機能もあります。

2個のRAWデータが1ファイル内に格納されるため、ファイルサイズが元より大きくなるのは当たり前ですが、折角なのでこれもサイズ検証してみました。RAWデータは検証②と同じものを使用しています。


検証④ #1 #2 #3
ファイル種類 NEF DNG DNG
JPGプレビュー - 標準サイズ 標準サイズ
高速読込 - 有効 有効
オリジナル埋込 - 無効 有効
ファイルサイズ 33.9MB 31.0MB 64.9MB


とても当たり前の結果になってしまいましたが、ファイルサイズは、「オリジナル埋込したDNG = 純正RAW + オリジナル埋込しなかったDNG」となる様です。



まとめ


色々と比較してみて、DNGが向いている人、向いていない人がなんとなく掴めてきました。

●DNGが向いている人・・・Adobeの現像ソフトしか使わない、データ移動時の破損が怖い、画質劣化は嫌だけど、少しでも容量を小さくしたい人

●DNGが向いていない人・・・純正の現像ソフトを使う、撮影時のRAW画像を完璧にそのままの状態で残しておきたい人。

自分の場合は、純正の現像ソフトを使うつもりが元より無く、何よりもファイル破損によってデータを開く事が出来なくなるのが怖いので、DNG変換をしてLightroomで管理をするのが良さそうです。


しばらくはD750の写真をDNG管理し、問題無ければ、他機種のRAWについてもDNG変換を検討したいと思います。

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